末包 研究室

東京工業大学
工学院機械系
機械コース / エネルギーコース

トップページ 研究内容 研究実績 ラボメンバー 末包について 動画 English Ver

お知らせ

お知らせ一覧

ようこそ!末包研ホームページへ!



受験生へのメッセージ


本研究室では,温暖化防止技術である二酸化炭素地下貯留や化石燃料資源の枯渇に対応する学際的な様々なテーマを取り扱っています.

研究室で取り扱っているテーマは多孔質内部の混相流に関連が深く,比較的身近に現れる現象であり,直感的に理解しやすい内容です.

末包自身は工学部機械系の出身です.対象とする研究テーマは「エネルギーの保存」や「流体の連続性」などの基礎概念が理解できていれば容易に取り組むことができ,様々な専門分野の出身の学生が自分の専門のバックグラウンドを活かしながら,研究に従事することができます.実際に,共同研究を行っている方々の専門分野も多岐に渡っています.

身につけてもらいたい能力


修士課程の研究活動を通じて,研究者・エンジニアとして必要になる,課題を創造的に解決する能力の基礎を身につけてもらいたいと考えています.学生生活では与えられた課題(試験)に対して,99点を取れば,合格でした.しかしながら,0.99 x 0.99 x 0.99 ・・はゼロに近づいてしまいます.これでは,研究開発は発展しません.1を超えるために必要な能力は,好奇心,熱意,観察力,分析力などいろいろに言い表すことができます.これは,そんなに難しいことではなく,まるで初めて自転車の練習をしたときのような感覚だと思います.研究活動を通じて,初めて自転車に乗れたときの感動を味わうサポートができればと考えています.

どんな研究室?


最近実施している研究テーマは「二酸化炭素地下貯留技術」や「原油の高効率回収技術開発」といったものです.ともに,岩石内部の混相流流動現象を取り扱っています.岩石の内部は光学的に計測することが困難で,X線CT装置を用いた可視化計測を行っています.これまでにも医療用のX線CTを用いた計測例はたくさんありますが,我々の計測は高倍率で空隙スケールでの流動を明らかにしている点に特徴があります.このほかにも数値解析手法(格子ボルツマン法 LBM)を用いて,ミクロスケールX線CT計測と融合した解析を行っています.

これらの研究は国内外の大学・研究所と共同で行っています.

X線CTで可視化した多孔質内部の流れ

岩石に代表される多孔質内部の流動現象は非常に複雑です.1000mを越える地下から岩石サンプルを取得することは非常に高コストであり,また,流動現象に関する情報を実験的に取得するには長い実験時間を必要とします.近年これを代替する手法として,小さな岩石片から空隙構造に関する情報をX線CT装置で取得し,実験の代わりに数値解析を行うことで,流動現象に関する情報を取得する,いわゆる,『デジタル・ロック』と呼ばれる概念が提唱されています.

本研究室でもデジタルロックに関連する技術開発を進めており,空隙スケールにおける現象計測や数値解析と複合した手法の開発を進めています

再生可能エネルギーについては,新しいテーマを設定し,予備的な検討を進めていく予定です.